当院での医療情報電子化の試みは意外に早く、95年頃にはLANを敷設、レセコン情報の一部でミニ電子カルテを構築しました。2000年には福岡県H病院で開発したL社の電子カルテシステムを導入しました。その頃、カタログ請求を通じ、多伊良社長との縁が芽生えていたことを後日知りました。8割方完成していたL社のシステムでしたが、02年8月、日精協理事長研修会でAliceのデモを拝見。君子豹変、乗り換えを決意し04年4月より全面運用しております。
医療機関において良質な医療を実践するにあたり、電子カルテの導入は必要不可欠なツールであることは聴いていたが、しかし、一般科と異なり複雑な言葉の使い分けをする精神科の電子カルテにおいて十分に日常臨床で便利に使いこなせるものがあるのかどうか、又費用の点が心配で導入に躊躇している病院が多いと思う。この度千葉病院ではプログラムの開発に協力し、精神科臨床において便利に使える電子カルテを医療システムの中に導入してみた。その結果、医師のみならず各職種の情報がリアルタイムに記録され共有化されることにより多くの臨床上の利点を生んでいる。請求事務との連動、情報の共有は医療事故防止につながる第一歩であるし、正確な記事は医療監査にもつながる。是非導入をすすめたい。